2008年11月11日 (火)

裁判員制度、控訴審は一審尊重を 最高裁が報告書

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-各分野の重要ニュースを掲載.

裁判員制度、控訴審は一審尊重を 最高裁が報告書
 市民が刑事裁判に参加する裁判員制度の来年5月の実施に向け、最高裁司法研修所は11日、裁判員が加わった一審判決について、職業裁判官だけで審理する控訴審では「できる限り尊重すべきだ」などとする研究報告をまとめた。国民の視点や常識が反映された一審の結論を覆す「破棄」は、一審判決が明らかに不合理な場合などに限るべきだとした。

記事に拠れば、「控訴審は一審判断の当否の事後的な点検に徹すべき」とされたようだ。

2008年10月21日 (火)

少年審判の被害者傍聴、12月15日スタート

リンク: asahi.com(朝日新聞社):少年審判の被害者傍聴、12月15日スタート - 社会.

少年審判の被害者傍聴、12月15日スタート
2008年10月21日6時20分
殺人など重大事件の少年審判に被害者や遺族の傍聴を認める改正少年法について、法務省は12月15日から施行する方針を決めた。28日の閣議で正式決定する見通し。傍聴は、施行日以降に開かれる審判が対象となる。

平成20年法律71号による少年法改正施行日が、平成20年12月1日とされた。

少年法1条の改正により、少年の福祉を害する成人による刑事事件は、同法の対象から外れることとなる(37~39条は削除される)。

現行の37~39条は以下の通り。

第三章 成人の刑事事件
(公訴の提起)
第三十七条  次に掲げる成人の事件については、公訴は、家庭裁判所にこれを提起しなければならない。
一  未成年者喫煙禁止法 (明治三十三年法律第三十三号)の罪
二  未成年者飲酒禁止法 (大正十一年法律第二十号)の罪
三  労働基準法 (昭和二十二年法律第四十九号)第五十六条 又は第六十三条 に関する第百十八条 の罪、十八歳に満たない者についての第三十二条又は第六十一条、第六十二条若しくは第七十二条に関する第百十九条第一号の罪及び第五十七条から第五十九条まで又は第六十四条に関する第百二十条第一号の罪(これらの罪に関する第百二十一条の規定による事業主の罪を含む。)
四  児童福祉法第六十条 及び第六十二条第五号 の罪
五  学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)第百四十四条 及び第百四十五条 の罪
2  前項に掲げる罪とその他の罪が刑法 (明治四十年法律第四十五号)第五十四条第一項 に規定する関係にある事件については、前項に掲げる罪の刑をもつて処断すべきときに限り、前項の規定を適用する。

(事件の通告)
第三十八条  家庭裁判所は、少年に対する保護事件の調査又は審判により、前条に掲げる事件を発見したときは、これを検察官又は司法警察員に通知しなければならない。

第三十九条  削除

平成19年改正前の刑法208条の2第2項後段にいう赤色信号を「殊更に無視し」の意義

リンク: 判例検索システム>検索結果詳細画面.

平成19年法律第54号による改正前の刑法208条の2第2項後段にいう赤色信号を「殊更に無視し」の意義

最決平成20年10月16日。

「対面信号機が赤色信号を表示していたにもかかわらず,その表示を認識しないまま,同交差点手前で車が止まっているのを見て,赤色信号だろうと思ったものの,パトカーの追跡を振り切るため,同信号機の表示を意に介することなく,時速約70kmで同交差点内に進入し,折から同交差点内を横断中の歩行者をはねて死亡させた」事案。

弁護人による、赤色信号を「殊更に無視し」とは,赤色信号についての確定的な認識がある場合に限られる旨の主張を排斥し、「赤色信号を『殊更に無視し』とは,およそ赤色信号に従う意思のないものをいい,赤色信号であることの確定的な認識がない場合であっても,信号の規制自体に従うつもりがないため,その表示を意に介することなく,たとえ赤色信号であったとしてもこれを無視する意思で進行する行為も,これに含まれると解すべきである」とした。

2008年10月15日 (水)

振込依頼人と受取人との間に振込みの原因となる法律関係が存在しない場合における受取人による当該振込みに係る預金の払戻請求と権利の濫用

リンク: 判例検索システム>検索結果詳細画面.

振込依頼人と受取人との間に振込みの原因となる法律関係が存在しない場合における受取人による当該振込みに係る預金の払戻請求と権利の濫用

最(二小)判平成20年10月10日。

民事ではあるが、誤振込と詐欺罪に関しても、参考になろう。

「振込依頼人から受取人として指定された者(以下「受取人」という。)の銀行の普通預金口座に振込みがあったときは,振込依頼人と受取人との間に振込みの原因となる法律関係が存在するか否かにかかわらず,受取人と銀行との間に振込金額相当の普通預金契約が成立し,受取人において銀行に対し上記金額相当の普通預金債権を取得するものと解するのが相当であり(最高裁平成4年(オ)第413号同8年4月26日第二小法廷判決・民集50巻5号1267頁参照),上記法律関係が存在しないために受取人が振込依頼人に対して不当利得返還義務を負う場合であっても,受取人が上記普通預金債権を有する以上,その行使が不当利得返還義務の履行手段としてのものなどに限定される理由はないというべきである。そうすると,受取人の普通預金口座への振込みを依頼した振込依頼人と受取人との間に振込みの原因となる法律関係が存在しない場合において,受取人が当該振込みに係る預金の払戻しを請求することについては,払戻しを受けることが当該振込みに係る金員を不正に取得するための行為であって,詐欺罪等の犯行の一環を成す場合であるなど,これを認めることが著しく正義に反するような特段の事情があるときは,権利の濫用に当たるとしても,受取人が振込依頼人に対して不当利得返還義務を負担しているというだけでは,権利の濫用に当たるということはできないものというべきである。」とした。

2008年10月 3日 (金)

警察官が私費で購入したノートに記載していた取調べメモと証拠開示

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警察官が私費で購入したノートに記載していた取調べメモについて,捜査の過程で作成され,公務員が職務上現に保管し,かつ,検察官において入手が容易な証拠に該当するものであり,また,弁護人の主張と一定の関連性が認められ,開示の必要性も肯認することができないではないなどとして,証拠開示を命じた判断が是認された事例

最(一小)決平成20年09月30日。

「本件メモは,B警察官が,警察官としての職務を執行するに際して,その職務の執行のために作成したものであり,その意味で公的な性質を有するものであって,職務上保管しているものというべきである。したがって,本件メモは,本件犯行の捜査の過程で作成され,公務員が職務上現に保管し,かつ,検察官において入手が容易なものに該当する。また,Aの供述の信用性判断については,当然,同人が従前の取調べで新規供述に係る事項についてどのように述べていたかが問題にされることになるから,Aの新規供述に関する検察官調書あるいは予定証言の信用性を争う旨の弁護人の主張と本件メモの記載の間には,一定の関連性を認めることができ,弁護人が,その主張に関連する証拠として,本件メモの証拠開示を求める必要性もこれを肯認することができないではない。さらに,本件メモの上記のような性質やその記載内容等からすると,これを開示することによって特段の弊害が生ずるおそれがあるものとも認められない。」とし、証拠開示を命じた原々決定およびこれを是認した原判断を正当とした。

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