カテゴリー「02.刑事訴訟法」の198件の記事

2008年6月20日 (金)

改正少年法の成立

リンク: 閣法 第169回国会 68 少年法の一部を改正する法律案.

提出回次:第169回
議案種類:閣法 68号
議案名:少年法の一部を改正する法律案

法務省による「少年法改正案のポイントQ&A」はこちら

2008年6月 2日 (月)

ペルー犯罪歴を証拠採用

リンク: 中国新聞 地域ニュース.

ペルー犯罪歴を証拠採用
'08/5/21
 木下あいりちゃん事件で、殺人や強制わいせつ致死などの罪に問われたペルー国籍のX被告(36)の控訴審公判が20日、広島高裁であった。楢崎康英裁判長は、検察側が証拠請求した母国ペルーでの性犯罪歴に関する資料を新たに採用する決定をした。一審では、前歴資料を証拠とせず無期懲役の判決が出されており、控訴審判決への影響が注目される。

公判前整理手続で証拠調べ請求されなかったことにつきやむを得ない事由によるものとはいえないとして、第一審が証拠として採用しなかったものにつき、控訴審が証拠として採用した事案。

2008年5月13日 (火)

取り調べメモ:異例の警官尋問へ 大分地裁

リンク: 取り調べメモ:異例の警官尋問へ 大分地裁 - 毎日jp(毎日新聞).

取り調べメモ:異例の警官尋問へ 大分地裁
大分地裁が、05年に起きた強盗殺人事件の公判前整理手続きの中で、取り調べメモ(備忘録)の有無について警察官に対し異例の尋問をすることが分かった。

前のポストと同様、最決平成19年12月25日を受けての動き。

2008年5月11日 (日)

捜査メモも保管徹底を…警察庁が全国警察へ通知へ

リンク: 捜査メモも保管徹底を…警察庁が全国警察へ通知へ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

捜査メモも保管徹底を…警察庁が全国警察へ通知へ
 警察庁は、最高裁が昨年12月に警察の取り調べ段階で「備忘録」として記録したメモも証拠開示対象とした決定を下したことを受け、必要な書類は保管するよう全国の警察本部に改めて徹底する方針を固めた。

最決平成19年12月25日を受けての動き。同決定の枠組みに従い、「取調官が個人の手帳などに記し、他人に見せることを想定していない『個人的メモ』については保管の対象とはしない」とのこと。

2008年4月20日 (日)

1 捜査機関が公道上及びパチンコ店内において被告人の容ぼう,体型等をビデオ撮影した捜査活動が適法とされた事例 / 2 捜査機関は不要物として公道上のごみ集積所に排出されたごみを刑訴法221条により領置することができる

リンク: 判例検索システム>検索結果詳細画面.

1 捜査機関が公道上及びパチンコ店内において被告人の容ぼう,体型等をビデオ撮影した捜査活動が適法とされた事例
2 捜査機関は不要物として公道上のごみ集積所に排出されたごみを刑訴法221条により領置することができる

最決平成20年4月15日。 1につき、「前記事実関係及び記録によれば,捜査機関において被告人が犯人である疑いを持つ合理的な理由が存在していたものと認められ,かつ,前記各ビデオ撮影は,強盗殺人等事件の捜査に関し,防犯ビデオに写っていた人物の容ぼう,体型等と被告人の容ぼう,体型等との同一性の有無という犯人の特定のための重要な判断に必要な証拠資料を入手するため,これに必要な限度において,公道上を歩いている被告人の容ぼう等を撮影し,あるいは不特定多数の客が集まるパチンコ店内において被告人の容ぼう等を撮影したものであり,いずれも,通常,人が他人から容ぼう等を観察されること自体は受忍せざるを得ない場所におけるものである。以上からすれば,これらのビデオ撮影は,捜査目的を達成するため,必要な範囲において,かつ,相当な方法によって行われたものといえ,捜査活動として適法なものというべきである」とし、2につき、「ダウンベスト等の領置手続についてみると,被告人及びその妻は,これらを入れたごみ袋を不要物として公道上のごみ集積所に排出し,その占有を放棄していたものであって,排出されたごみについては,通常,そのまま収集されて他人にその内容が見られることはないという期待があるとしても,捜査の必要がある場合には,刑訴法221条により,これを遺留物として領置することができるというべきである。」とした。

2008年4月16日 (水)

弁護士会の設置する人権擁護委員会が受刑者から人権救済の申立てを受け,同委員会所属の弁護士が調査の一環として他の受刑者との接見を申し入れた場合において,これを許さなかった刑務所長の措置に国家賠償法1条1項にいう違法がないとされた事例

リンク: 判例検索システム>検索結果詳細画面.

弁護士会の設置する人権擁護委員会が受刑者から人権救済の申立てを受け,同委員会所属の弁護士が調査の一環として他の受刑者との接見を申し入れた場合において,これを許さなかった刑務所長の措置に国家賠償法1条1項にいう違法がないとされた事例

最(三小)判平成20年4月15日。

2008年4月12日 (土)

X元社長:類似ケースで有利な判断 米地裁 - 毎日jp(毎日新聞)

リンク: X元社長:類似ケースで有利な判断 米地裁 - 毎日jp(毎日新聞).

X元社長:類似ケースで有利な判断 米地裁
 【ロサンゼルス吉富裕倫】
米カリフォルニア州サンディエゴ郡地裁は11日、メキシコ人男性による殺人罪訴追取り消しの申し立てを認め、訴追を却下した。地元テレビなどによると、男性が88年に同じ事件でメキシコで有罪となり、服役していたことが理由。ロス銃撃事件で無罪判決が確定しながら、サイパン(米自治領)で逮捕された元輸入雑貨販売会社社長、X容疑者(60)と似たケースとして注目される。

「88年に元妻を刺殺し、禁固11年の判決を言い渡され、6年弱の服役で釈放された。米国に再入国後の昨年秋、同じ容疑で逮捕され、訴追を受けていた」事案。

以前に言及したように、カリフォルニア州では、2004年に、外国での有罪無罪の判決について二重訴追を妨げないとの法改正を行ったが、「地裁は、新しい規定を旧法当時の事件には適用できないと判示」したとのこと。

2008年4月11日 (金)

検察官メモも開示対象 初の司法判断、大阪地裁

リンク: 検察官メモも開示対象 初の司法判断、大阪地裁 - MSN産経ニュース.

検察官メモも開示対象 初の司法判断、大阪地裁 2008.4.10 12:44  奈良県生駒市の総合スポーツ公園用地売買をめぐる背任・汚職事件で、加重収賄と背任の罪に問われた元市長のX被告(71)の供述調書が作成される元になった検察官の取り調べメモについて、大阪地裁が争点を整理する公判前整理手続きの中で、証拠開示の対象になるとの司法判断を示したことが10日、分かった。

大阪地決平成20年4月9日。

記事によれば、「協議の中で弁護側は捜査段階の供述調書について『内容が事実と異なる』として、取り調べのやりとりを記した検察官メモの証拠開示を求めた。これに対し地裁は9日、メモが『供述調書の信用性を判断するうえでの重要な資料になる』と指摘した」とのことで、いわゆる類型証拠中、刑訴法316条の15第1項7号に該当するものとしたようだ。

なお、最決平成19年12月25日参照。

2008年4月 8日 (火)

裁判員制度、来年5月21日から施行を決定

リンク: 裁判員制度、来年5月21日から施行を決定 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

裁判員制度、来年5月21日から施行を決定

 法務省は、国民が重大な刑事事件の裁判に参加する裁判員制度を来年5月21日から実施することを決めた。


施行日を定める政令案が近日中に閣議決定されることとなった。
平成21年5月21日に施行され、同日に起訴されたものからこの制度の対象となるので、実際に裁判員裁判が行われるのは、記事によれば、早ければ同年7月末になる、とのこと。


検察審査会法改正(起訴相当議決が一定の条件を満たした場合の法的拘束力の付与)も、同日から施行とのこと。

2008年4月 7日 (月)

「少年法改正法案に関するポイントQ&A」について

リンク: 法務省.

「少年法改正法案に関するポイントQ&A」について(2008/4/2)

Q&Aの内容はこちら。 改正(案)の理由、概要等について触れられている。

2008年4月 4日 (金)

取り調べ録画、まず警視庁で試行…公判に提出、場面は限定

リンク: 取り調べ録画、まず警視庁で試行…公判に提出、場面は限定 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

取り調べ録画、まず警視庁で試行…公判に提出、場面は限定
 警察庁は3日、警察での容疑者の取り調べの過程の一部を録音・録画する制度を今年度から警視庁などで試行すると発表した。
 対象となるのは来年から始まる裁判員裁判の対象事件で、容疑者が犯行を自白した供述調書に署名・押印している場面に絞ってDVDに録画し、証拠として公判に提出する。今夏までに警視庁で試行した後、大阪、神奈川、千葉、埼玉の大規模府県の警察本部にも広げる方針。年度内に試行結果を検証し、問題がなければ、全国の警察本部への拡大も検討する。

一部録画であることには批判もあろう。しかし、本来、司法取引等の供述に頼らない捜査手法の拡充等とセットで議論されるべきであることからすれば、「恣意的な撮影や編集をするのではないかとの批判を避けるため、いったん撮影を始めたら中断や編集、撮り直しはしない。」等、一部録画であることの弊害を最小化しつつ、試行を実現するために最大限意を尽くしたものと評価すべきではないか。

最高検が取り調べ改善案・接見時間確保や4時間で休憩

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):社会ニュース-内外の事件・事故や社会問題から話題のニュースまで.

最高検が取り調べ改善案・接見時間確保や4時間で休憩
 最高検は3日、冤罪(えんざい)事件の発覚で取り調べのあり方が問題になったことを受け、容疑者と弁護士の接見機会を十分確保したり、深夜の取り調べを制限したりする対策を公表した。すべての事件が対象で、今月中に全国の検察庁に通達を出す。

記事によれば、要点は以下の通り。 ・容疑者や参考人が弁護士との接見を申し出た場合、検察官は直ちに弁護士に連絡し、接見時間を与える。
・取り調べ中に弁護士から接見の申し出があった場合は、遅くとも次の休憩や食事の時間に接見させる。
・深夜や長時間にわたる取り調べも「やむを得ない理由がある場合」のほかは原則行わず、少なくとも4時間ごとに休憩を与える。
・容疑者から取り調べに対する不服が申し立てられた場合、検察官は必ず決裁官の上司に報告。決裁官は取り調べに問題がないかどうか調査し、結果を記録する。

第二の点は、近時の(接見交通権の保障に積極的な)最高裁の姿勢に照らしてみても、なお、踏み込んだものといえるのではないか。

取調べの録音・録画の試行の検証について

リンク: 取調べの録音・録画の試行の検証について.

最高検察庁では,来年5月までに実施される裁判員裁判において,検察官が,被告人の自白調書の任意性について,裁判員に分かりやすく,迅速かつ的確に立証するための具体的な方策を検討しています。
その検討の一環として,裁判員裁判で審理される事件を対象に,被疑者の取調べの相当と認められる部分について録音・録画を試行することにしました。そして,平成18年8月から平成19年12月末までに,殺人,強盗殺人,強姦致傷など170件の事件で録音・録画を試行し,その期間中,4回,録音・録画記録を実際の裁判で任意性等の立証に用いました。

最高検としてのまとめや今後の方針が掲載されている。

「医療事故調」案を公表 届出義務範囲は狭まる 厚労省

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「医療事故調」案を公表 届出義務範囲は狭まる 厚労省
2008年04月04日02時10分
 厚生労働省は3日、医療事故の死因調査にあたる第三者機関「医療安全調査委員会(仮称)」の設置法案提出を目指し、試案を公表した。医療機関への立ち入り検査の権限を明記し、カルテ提出も指示する。警察への通知は重大な過失など「悪質なケース」に限り、医療界の反発にも配慮した。

記事によれば、この試案の要点は以下の通り。
・医療機関に対して届け出を義務づける範囲は、(1)医療ミスが明らかで、治療が原因で患者が死亡した(2)治療行為が原因で患者が予期せず死亡――と規定。
・死因に不審な点がある「異状死」をめぐっては、警察への通報を義務づけている現行の医師法を改め、調査委に届け出た場合は、医療機関から警察への届け出は必要なしとする。
・調査委が警察に通知するのは(1)故意や重大な過失(2)事故を繰り返す医師(3)カルテの改ざんや隠匿など悪質なケースに限定。捜査当局が行う刑事手続きについては「委員会の専門的な判断が尊重される」。

なお、診療行為に関連した死亡に係る死因究明の仕組みやその届出の在り方等について整理するために開催された、「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討会」については、こちら

2008年4月 2日 (水)

東京地検:精神鑑定の専門検事を配置 裁判員制度見据え

リンク: 東京地検:精神鑑定の専門検事を配置 裁判員制度見据え - 毎日jp(毎日新聞).

東京地検:精神鑑定の専門検事を配置 裁判員制度見据え  被告の刑事責任能力が公判段階で否定されるケースが相次いでいることを受け、東京地検は1日、特別公判部(特判部)に精神鑑定の専門検事を配置した。裁判員制度の来春導入を見据え、精神鑑定について高度な知識を持った検事を育成し、法廷で効果的な立証を行うのが狙いで、全国初の試み。

「ある検察幹部は『これまでは、被告の精神状態を適切に分析できない鑑定医に依頼してしまった例もあった。今後はこうしたことがないよう、検事自身も精神鑑定について勉強をしなければならない』と話している。」とのこと。精神鑑定については、ここで指摘される問題のほか、複数の鑑定が対立した場合や、責任能力の有無が法的な判断だとされることと裁判員制度との(理論的というよりは現実的なレベルでの)すり合わせ等が、考慮されるべきこととなろう。

2008年3月28日 (金)

自白調書も厳選、提出しない選択も 最高検が方針転換

リンク: asahi.com:自白調書も厳選、提出しない選択も 最高検が方針転換 - 社会.

自白調書も厳選、提出しない選択も 最高検が方針転換 2008年03月26日15時00分
 あえて自白調書の提出にこだわらない選択もあり得る――。09年5月までに始まる裁判員制度に向け、最高検がこんな一節を含む指針をまとめた。法律の素人である裁判員のために証拠を絞り込む必要性を訴え、「証拠の王様」と称される自白調書も例外ではないとしている。さらに、提出されずに無罪判決などが出ても「検察官を責めるな」と検察の内部体質を戒めている。

現場からは疑問の声もあるようだ。

2008年3月27日 (木)

取り調べ規則、来春施行 警察内に監視担当者

リンク: asahi.com:取り調べ規則、来春施行 警察内に監視担当者 - 社会.

取り調べ規則、来春施行 警察内に監視担当者
2008年03月27日17時45分
 富山・鹿児島両県警による冤罪・無罪事件を受け、警察庁は27日、取り調べでの禁止行為や監視・監督手続きなどを定めた国家公安委員会規則を新設すると発表した。捜査部門以外の監視・監督担当者に取り調べ中止を求める権限を与え、全警察職員に苦情通報を義務づける。今夏以降に一部試行し、来年4月に全国で施行する。
「取り調べ適正化監督規則」で、同庁が1月にまとめた「取り調べ適正化指針」を具体化した。

「適正化指針」はこちら。

志布志事件にからむ国賠訴訟、接見交通権侵害認める

リンク: 志布志事件にからむ国賠訴訟、接見交通権侵害認める : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

志布志事件にからむ国賠訴訟、接見交通権侵害認める
 12人全員が無罪となった2003年の鹿児島県議選を巡る買収無罪事件(志布志事件)の捜査で、元被告らから接見内容を聞き出して調書化したのは、憲法が保障する「接見交通権」の侵害に当たるとして、担当した弁護士11人が国と県に総額1億2100万円の支払いを求めた国家賠償請求訴訟の判決が24日、鹿児島地裁で言い渡された。

 高野裕裁判長は、国、県に対し、総額550万円の賠償を命じた。

被疑者や被告人として勾留中の7人から弁護人との接見のやりとりを聴取し、76通の調書を作成した事案。鹿児島地判平成20年3月24日。

2008年3月24日 (月)

裁判員制度対象の事件、自白場面を原則録画・検察、4月から試行

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):社会ニュース-内外の事件・事故や社会問題から話題のニュースまで.

裁判員制度対象の事件、自白場面を原則録画・検察、4月から試行
 最高検は21日、来年から始まる裁判員制度の対象になる殺人など重大事件で、容疑者が捜査段階で自白したケースについては、取り調べ過程の一部を原則として録音・録画する方針を明らかにした。4月以降、全国の各地検で試行する。

全面録画ではないが、現在の試行よりも録画される場合が増えることとなる。

2008年3月17日 (月)

接見妨害、国に賠償命令 女児殺害事件で広島地裁

リンク: asahi.com:接見妨害、国に賠償命令 女児殺害事件で広島地裁 - 関西.

接見妨害、国に賠償命令 女児殺害事件で広島地裁 2008年03月13日
広島市安芸区の小学1年生、Aさん(当時7)を下校中に殺害したとして殺人罪などに問われているペルー国籍のX被告(36)=一審で無期懲役、広島高裁で公判中=の一審の主任弁護人だったB弁護士(広島弁護士会)が、起訴前の勾留(こうりゅう)期間中に接見を妨害されて弁護活動に支障が出たとして、国に計220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、広島地裁であった。橋本良成裁判長は「検事は接見日時を指定しないまま拒否しており、違法性は明らか」として、国に22万円の賠償を命じた。

広島地判平成20年3月13日。接見指定せずに接見を拒否した検察官の措置を違法とした事案。

2008年3月15日 (土)

警察も取り調べ録画、警視庁など来年度から試験導入へ

リンク: 警察も取り調べ録画、警視庁など来年度から試験導入へ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

警察も取り調べ録画、警視庁など来年度から試験導入へ  来春から始まる裁判員制度を控え、警察での容疑者の取り調べを録画・録音する「可視化」を、警察庁が2008年度から一部の警察本部で試験的に実施する方針を固めたことがわかった。

取調べの一部についての録画、自白の任意性が争われた場合に画像が記録されたDVDを証拠として提出、対象は当面裁判員制度対象事件、組織犯罪は除外する見通し、とのこと。

2008年3月 7日 (金)

裁判員制度:東京地検、重大事件の捜査・公判を特判部に

リンク: 裁判員制度:東京地検、重大事件の捜査・公判を特判部に - 毎日jp(毎日新聞).

裁判員制度:東京地検、重大事件の捜査・公判を特判部に

 来春始まる裁判員制度に備え、東京地検は4月から、対象となるすべての重大事件の捜査・公判を特別公判部(特判部)に担当させることを決めた。特判部の検事が捜査から公判まで一貫して受け持つことにより、市民から選ばれた裁判員に対し、短期間で効果的な立証をする狙いがある。

「特判部は05年10月以降、殺人、同未遂、強盗致死、強盗殺人、同未遂の5罪の捜査・公判にあたってきたが、新たに強盗傷害や外国人犯罪も担当する。扱う事件は従来の5倍の年間約300件になる見込みで、部員を約25人に倍増して対応する」とのこと。また、特捜部は捜査に専念、とのこと。

2008年3月 2日 (日)

「一事不再理が争点に」…三浦元社長弁護人が指摘

リンク: 「一事不再理が争点に」…三浦元社長弁護人が指摘 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

「一事不再理が争点に」…三浦元社長弁護人が指摘 ロス疑惑
【サイパン=山下昌一、ロサンゼルス=藤山純久】1981年のロス疑惑「一美さん銃撃事件」を巡り、米自治領サイパンで逮捕された元輸入雑貨会社社長、三浦和義容疑者(60)の弁護人に選任されたブルース・バーライン氏は1日、報道陣に対し、「事件当時のカリフォルニア州刑法では、(同じ犯罪で2度刑事責任を問われないという)一事不再理の原則が外国の判決にも適用されていた」と指摘した。

記事にもあるように、カリフォルニア州刑法(Cal.Penal Code)は、以下のように定めていた。

§656. Foreign conviction or acquittal. Whenever on the trial of an accused person it appears that upon a criminal prosecution under the laws of another State, Government, or country, founded upon the act or omission in respect to which he is on trial, he has been acquitted or convicted, it is a sufficient defense.”
§793. Conviction or acquittal in another State a bar, where the jurisdiction is concurrent.
When an act charged as a public offense is within the jurisdiction of another State or country, as well as of this State, a conviction or acquittal thereof in the former is a bar to the prosecution or indictment therefor in this State.

この規定が、2004年の改正でそれぞれ以下のように改正されている。

§ 656. Offenses also punishable by laws of the United States or another state or U.S. territory; double jeopardy
Whenever on the trial of an accused person it appears that upon a criminal prosecution under the laws of the United States, or of another state or territory of the United States based upon the act or omission in respect to which he or she is on trial, he or she has been acquitted or convicted, it is a sufficient defense.
§ 793. Conviction or acquittal in the United States, another state, or U.S. territory; double jeopardy
When an act charged as a public offense is within the jurisdiction of the United States, or of another state or territory of the United States, as well as of this state, a conviction or acquittal thereof in that other jurisdiction is a bar to the prosecution or indictment in this state.

問題は、この改正後の規定と、改正前の行為の関係であるが、二重処罰・二重訴追の禁止が、実体法的な意味も持つとすれば、遡及処罰禁止との抵触を説明しやすいだろう。もっとも、近時のアメリカ合衆国における判例が(行政処分〔民事罰金; civil penalty〕と刑罰との関係についてではあるが)「二重の危険条項をもっぱら手続的保障として捉え」[*]る方向にあるとすれば、遡及処罰禁止との抵触があるとはいいにくいようにも思われる。

また、事後的に実体法を定めた場合でもないので、仮に本件を訴追し処罰したとしても、ただちに自由主義との抵触があるとも考えにくい。

とすれば、日本での弁護人であった弘中弁護士が主張するように、「ロス事件捜査の際、日米両当局が協議し、その結果として日本で捜査することが決まり、逮捕・起訴され、無罪が確定した」という経緯を重視するのでなければ、本件訴追を禁ずることは難しいのではないだろうか。

*佐伯仁志「アメリカにおける二重処罰の禁止」『田宮裕博士追悼論集下巻』(2003年)529頁。

2008年2月17日 (日)

取り調べ録画で供述変更12件・試行の170件中

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取り調べ録画で供述変更12件・試行の170件中 最高検は15日、裁判員制度を控えて2006年から各地検で試行している取り調べの一部の録音・録画について中間報告をまとめた。実施した170件のうち12件では、録画前の取り調べで自白した容疑者が録画時に一部否認するなど供述に変化があったことなどを明らかにした。

取調べの録画をめぐっては以前から議論の鋭い対立があったほか、近時は議論が活発化している中での試行についての中間報告。従来から、録画すると被疑者が供述しなくなるのではないかという指摘もあったところ、その点についても言及があったようだ。中間報告そのものがどのように言及しているのかは興味深い。

2008年2月13日 (水)

「被告の誤解解かず採尿、違法」 覚せい剤事件で判決

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「被告の誤解解かず採尿、違法」 覚せい剤事件で判決 2008年02月08日13時00分 覚せい剤を自分の体に注射したなどとして覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われた住所不定、無職X被告(40)に対する判決公判が8日、名古屋地裁であった。大村泰平裁判官は「被告は尿を任意提出する義務があると誤解していたのに、警察官はその誤解を否定しなかった」として、捜査手続きの違法性を認めた。

名古屋地判平成20年2月8日。証拠排除はしなかった。

2008年1月28日 (月)

全取調室に透視鏡 警察庁、冤罪防止へ「適正化指針」

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全取調室に透視鏡 警察庁、冤罪防止へ「適正化指針」
2008年01月24日11時17分
 富山県警による強姦(ごうかん)事件の冤罪や鹿児島県警摘発の選挙違反事件の無罪判決を受け、警察庁は24日、証拠や自白の裏付けが不十分だったなどとする検証結果をまとめた。

警察捜査における取調べ適正化指針はこちら。

富山の冤罪事件 日弁連が報告書「弁護活動にも問題」

リンク: asahi.com:富山の冤罪事件 日弁連が報告書「弁護活動にも問題」 - 社会.

富山の冤罪事件 日弁連が報告書「弁護活動にも問題」
2008年01月27日08時05分
 強姦(ごうかん)など2事件で富山県警に逮捕され、実刑判決を受けた男性が服役後に無実とわかった冤罪事件について、日本弁護士連合会が調査報告書をまとめた。捜査のあり方だけでなく、有罪となった裁判を担当した弁護人の活動の問題点も指摘したうえで、「捜査機関の暴走を防ぎ、弁護活動の万全を担保するシステムとして、取り調べの全過程の録音・録画(可視化)の導入が不可欠だ」と提言している。

ますます動きが盛んな「可視化」を巡る議論の一環。

2007年12月30日 (日)

証拠開示命令請求棄却決定に対する即時抗告決定に対する特別抗告事件

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1 刑訴法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となる証拠は、必ずしも検察官が現に保管している証拠に限られず、当該事件の捜査の過程で作成され、又は入手した書面等であって、公務員が職務上現に保管し、かつ、検察官において入手が容易なものを含む
2 取調警察官が、犯罪捜査規範13条に基づき作成した備忘録であって、取調べの経過その他参考となるべき事項が記録され、捜査機関において保管されている書面は、当該事件の公判審理において、当該取調べ状況に関する証拠調べが行われる場合には、証拠開示の対象となり得る

最(三小)決平成19年12月25日。
「公判前整理手続及び期日間整理手続における証拠開示制度は、争点整理と証拠調べを有効かつ効率的に行うためのものであり、このような証拠開示制度の趣旨にかんがみれば、刑訴法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となる証拠は、必ずしも検察官が現に保管している証拠に限られず、当該事件の捜査の過程で作成され、又は入手した書面等であって、公務員が職務上現に保管し、かつ、検察官において入手が容易なものを含む」、「警察官が被疑者の取調べを行った場合には、[犯罪捜査規範13条]により備忘録を作成し、これを保管しておくべきものとしているのであるから、取調警察官が、同条に基づき作成した備忘録であって、取調べの経過その他参考となるべき事項が記録され、捜査機関において保管されている書面は、個人的メモの域を超え、捜査関係の公文書ということができる。これに該当する備忘録については、当該事件の公判審理において、当該取調べ状況に関する証拠調べが行われる場合には、証拠開示の対象となり得る」としたもの。

ただし、同決定は、このような取調べメモ、備忘録等を開示することにより一般的に弊害があるとは考えにくいところ、本件における具体的な弊害についても検察官から何ら主張が行われていないのであるから、これがあると認めることもできないとして、検察官に対し、「被告人の取調べに係るA警部補作成の取調べメモ(手控え)、備忘録等」の開示を命じた原決定を維持したものであるから、全面開示を要求したものではない。

2007年12月15日 (土)

「可視化議論、避けられず」=取り調べ適正化で有識者懇-警察庁

リンク: 時事ドットコム:「可視化議論、避けられず」=取り調べ適正化で有識者懇-警察庁.

「可視化議論、避けられず」=取り調べ適正化で有識者懇-警察庁
 警察の取り調べに関して警察庁が12日開いた有識者懇談会(座長・平良木登規男慶応大名誉教授)の初会合で、委員からは「過去の無罪事件に学ぶ必要がある」「取り調べの録音・録画(可視化)の議論は避けられない。弊害があれば、国民に説明すべきだ」などの意見が寄せられた。

以前にも数回取り上げたが、いわゆる捜査の可視化を巡る議論が盛ん。

覚せい剤密輸で一審無罪、スイス人被告の再拘置容認・最高裁

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):社会ニュース-内外の事件・事故や社会問題から話題のニュースまで.

覚せい剤密輸で一審無罪、スイス人被告の再拘置容認・最高裁
 覚せい剤取締法違反(密輸)事件の一審で無罪判決を受けたスイス人の女性被告(28)が、無罪判決後も検察側申し立てで再拘置を認めるのは不当として取り消しを求めた特別抗告審で、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)は14日までに、被告側の特別抗告を棄却する決定をした。5裁判官の全員一致意見。

最決平成19年12月13日。第1審裁判所が犯罪の証明がないとして無罪判決を言い渡した場合に,控訴裁判所が被告人を勾留するについては,刑訴法60条1項にいう「被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」の有無の判断は,無罪判決の存在を十分に踏まえて慎重になされなければならず,嫌疑の程度としては,第1審段階におけるものよりも強いものが要求されるとした事案。

2007年12月 6日 (木)

取り調べの録音・録画義務づけ、民主が刑訴法改正案を提出

リンク: 取り調べの録音・録画義務づけ、民主が刑訴法改正案を提出 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

取り調べの録音・録画義務づけ、民主が刑訴法改正案を提出  民主党は4日、警察や検察が行う容疑者の取り調べについて、全事件での録音・録画(可視化)を義務づける刑事訴訟法改正案を参議院に提出した。

要綱はこちら。法律案はこちら

2007年11月29日 (木)

録画なく任意性疑問、大阪地裁が店員殺害で自白調書却下

リンク: 録画なく任意性疑問、大阪地裁が店員殺害で自白調書却下 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

録画なく任意性疑問、大阪地裁が店員殺害で自白調書却下
 大阪市淀川区のカラオケ店員(当時19歳)が淀川で殺害された事件で、殺人罪などに問われて有罪判決を受けた無職宇津隼人被告(24)(控訴)の自白調書の一部について、大阪地裁が判決前の公判で「取り調べ状況の録画など客観的な証拠がない」と任意性に疑問を投げかけ、検察側の証拠請求を却下していたことがわかった。

記事は「『取り調べ状況の録画など客観的な証拠がない』と任意性に疑問を投げかけ、検察側の証拠請求を却下」とするが、はたして、このことだけを理由としたのであろうか。仮にそうだとすると、かなり思い切った判断と考えざるを得ない。

2007年11月19日 (月)

録画から「任意性に疑い」と調書却下、大阪の殺人未遂公判

リンク: 録画から「任意性に疑い」と調書却下、大阪の殺人未遂公判 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

録画から「任意性に疑い」と調書却下、大阪の殺人未遂公判

X被告は捜査段階で自白調書を作成されたが、公判では殺意を否認しており、西田真基裁判長は前回の法廷で上映されたDVDの録画内容から「取調官による誘導や誤導があった。任意性に疑いがある」として、検察側による自白調書の証拠請求を却下した。

大阪地決平成19年11月14日。

記事によれば、以下のようなやりとりにつき、「殺意を否定しようとしたのを無視し、調書に沿う供述をするまで質問を続けた」と指摘。「高齢で聴力が著しく低下しているのに早口で次々に質問し、被告に不利な内容を押しつけていた疑いがある」などと批判した、という(被告人は88歳)。

DVDには、自白調書の内容を確認する様子を約35分間にわたって録画した。検察官から「殺そうと思ったのは間違いないね」と聞かれ、X被告が「間違いないです」と認める一方で、「殺そうとは思わんけど」と殺意を否認したり、調書の内容について「わかったようなわからんような……」と言葉を濁したりする場面も収められている。

 西田裁判長は

2007年11月 6日 (火)

犯罪被害者への給付金、最高で自賠責並みの4千万円

リンク: 犯罪被害者への給付金、最高で自賠責並みの4千万円 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

犯罪被害者への給付金、最高で自賠責並みの4千万円
 政府の犯罪被害者施策推進会議は6日、犯罪被害者に国が支給する給付金の最高額を、交通事故で支払われる自動車損害賠償責任保険(自賠責)並みの約4000万円に倍増するなどの被害者支援策を決定した。

現在は、現在、障害が残った被害者に最高約1850万円、死亡した場合、遺族に最高約1570万円が支払われる。

あわせて、支援策では、刑事裁判への被害者参加制度の導入に合わせ、公費による被害者の弁護士選任制度の早期導入も求められた。

2007年11月 1日 (木)

『思想信条』見送り 辞退理由判断、裁判官に

リンク: 東京新聞:【関連】『思想信条』見送り 辞退理由判断、裁判官に:社会(TOKYO Web).

『思想信条』見送り 辞退理由判断、裁判官に
2007年10月24日 夕刊
 法務省が二十四日公表した裁判員の選任手続きで「やむを得ない辞退理由」をまとめた政令案は、思想信条の自由による自発的な辞退が明記されなかった。主権者である国民の意思が、面接裁判官の判断にゆだねられることになる。

パブコメ等はこちら。政令案も閲覧できる。

民主、取り調べ可視化法案を了承

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):政治ニュース-政策、国会など政治関連から行政ニュースまで.

民主、取り調べ可視化法案を了承

 民主党は30日午前の法務部門会議で、犯罪取り調べ過程を録音・録画(可視化)することを盛り込んだ刑事訴訟法改正案を了承した。

いわゆる可視化を巡る動きが盛ん。今国会に法案が提出されるという。

取り調べ監視の専従組織、警察庁が設置検討

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):社会ニュース-内外の事件・事故や社会問題から話題のニュースまで.

取り調べ監視の専従組織、警察庁が設置検討
 富山や鹿児島で相次いだ無罪事件の反省や2年後に導入される裁判員制度を踏まえ、国家公安委員会は1日、警察庁に対して取り調べの適正化を求める異例の決定をした。これを受けて同庁は、取り調べの監視・監督を行う新たな専従組織を各警察本部に設置する方向で検討を始めた。

この新組織設置を柱にした適正化のための指針を年内にも作成するという。留置管理制度と同様の発想によるものか。

2007年10月21日 (日)

有罪立証、状況証拠も同じ=最高裁が初判断示す

リンク: 時事ドットコム:有罪立証、状況証拠も同じ=最高裁が初判断示す.

有罪立証、状況証拠も同じ=最高裁が初判断示す

 状況証拠だけで有罪とするには、直接証拠よりも高度な立証が必要かが争われた刑事裁判の上告審決定で、最高裁第1小法廷(泉徳治裁判長)は18日までに、「可能性として、被告が犯人ではないことを示す事実が存在する余地があっても、常識に照らして合理性がない場合、有罪認定は可能」と述べ、求められる立証の程度に違いはないとの初判断を示した。

最(一小)決平成19年10月16日。「刑事裁判における有罪の認定に当たっては,合理的な疑いを差し挟む余地のない程度の立証が必要である。ここに合理的な疑いを差し挟む余地がないというのは,反対事実が存在する疑いを全く残さない場合をいうものではなく,抽象的な可能性としては反対事実が存在するとの疑いをいれる余地があっても,健全な社会常識に照らして,その疑いに合理性がないと一般的に判断される場合には,有罪認定を可能とする趣旨である。そして,このことは,直接証拠によって事実認定をすべき場合と,情況証拠によって事実認定をすべき場合とで,何ら異なるところはないというべきである。」とした事案。

2007年10月17日 (水)

信号無視で逮捕は違法=「軽微な犯罪、逃亡の恐れない」

リンク: 時事ドットコム:信号無視で逮捕は違法=「軽微な犯罪、逃亡の恐れない」-東京地裁.

信号無視で逮捕は違法=「軽微な犯罪、逃亡の恐れない」-東京地裁
 車で走行中に信号無視をし、現行犯逮捕された東京都内の男性が「不必要な逮捕で精神的苦痛を受けた」として都に慰謝料を求めた訴訟の判決で、東京地裁は16日、「軽微な犯罪で、逃亡の恐れはなく、逮捕は違法」と述べ、請求通り1万円の支払いを命じた。

同じ記事を時事通信から。asahi.comは「信号無視で逮捕は違法」とするが、およそ逮捕できないとする理由はなく(刑訴法は軽微な事件についての逮捕を一律に禁ずるわけではない)、こちらの記事の方が正確か。これによれば、信号無視したことは認定しつつ、「警察官に呼び掛けられてから十数秒後、約140メートル離れた場所に停車しており、比較的短時間に応じた」ため、逃亡のおそれが欠けるとした模様。

信号無視で逮捕は違法、警察対応を批判 東京地裁判決

リンク: asahi.com:信号無視で逮捕は違法、警察対応を批判 東京地裁判決 - 社会.

信号無視で逮捕は違法、警察対応を批判 東京地裁判決
2007年10月17日06時01分
 交通取り締まり中の警視庁警察官に信号無視の疑いで現行犯逮捕された男性(66)が慰謝料1万円を求めた訴訟で、東京地裁は16日、全額を支払うよう都に命じる判決を言い渡した。

東京地判平成19年10月16日。免許証の呈示を拒否した者について逃亡のおそれがないとした模様。

2007年10月10日 (水)

自白DVDの証拠価値「過大視できず」 東京地裁判決

リンク: asahi.com:自白DVDの証拠価値「過大視できず」 東京地裁判決 - 社会.

自白DVDの証拠価値「過大視できず」 東京地裁判決
2007年10月10日22時37分
 捜査段階の取り調べの状況を録画したDVDが証拠として採用された事件の判決で、東京地裁(高木順子裁判長)は10日、捜査が適切に行われたかを判断する証拠としての価値を高くは認めない判断を示した。「自白」のシーンが収められたDVDについて「撮影は自白に至ってから約1カ月後で長さも10分余りに過ぎなぎない」と指摘。「有用な証拠として過大視できない」と述べた。

録画画像につき、「被告が自白した理由、心境などを簡潔に述べているのを撮影したものにすぎず、自白に転じる経緯を撮影したものではない」と指摘。「検察官の調書の任意性についての有用な証拠として過大視できず、(取り調べをした)警察官の証言の信用性を支える資料にとどまる」としたもの。東京地判平成19年10月10日。

2007年10月 5日 (金)

警察庁、法曹3者会合に参加 「取り調べ可視化」協議へ

リンク: asahi.com:警察庁、法曹3者会合に参加 「取り調べ可視化」協議へ - 社会.

警察庁、法曹3者会合に参加 「取り調べ可視化」協議へ
2007年10月04日19時11分
 裁判員制度の導入に向けた捜査手続きのあり方を協議する法曹3者の会合に、警察庁が4日、オブザーバーとして初めて参加した。警察や検察の取り調べの過程を録音・録画する「取り調べの可視化」についても議論する見通しで、同庁は捜査への支障を理由に導入に慎重な立場を説明していく方針だ。

いわゆる可視化を巡る動きが盛ん。民主党が、「可視化法案」を参院に提出するという記事も。

私自身は、自白の任意性を巡って水掛け論と言わざるを得ないような状態に陥り審理が長期化することもありうるところ、このようなことは好ましくないから、可視化にはそれなりの魅力を感ずる。他方、可視化と裁判員制度を組み合わせれば、従来のような精密な事実の解明はかなり後退せざるを得ず、このあたりは、躊躇を感ずる。政局絡みでなく、慎重な制度設計が必要なのではないだろうか。

「公判前整理」2年がかり 異例の長期化 大阪地裁

リンク: asahi.com:「公判前整理」2年がかり 異例の長期化 大阪地裁 - 関西.

「公判前整理」2年がかり 異例の長期化 大阪地裁
2007年10月03日
 検察側と被告・弁護側が争点を絞り込む「公判前整理手続き」をめぐり、大阪地裁で初適用された街頭募金の詐欺事件が2年がかりで手続きを終え、3日、同地裁で男性被告の初公判が開かれた。被害者の特定などをめぐって双方の主張が対立し、非公開の協議は21回に及んだ。裁判員制度に向けて裁判の充実・迅速化を目的に導入された同手続きとしては異例の長さとなった。

「異例」と言われると「だからどうした」と脊髄反射してしまいたくなる今日この頃です。

さて、教科書的な説明によれば、公判前整理手続はその導入の目的は、「(i)本業を持った市民が裁判員となり、休業して参加するわけだから、裁判員のために、あらかじめ必要な審理期間の見込みを明らかにする必要がある、(ii)公判前整理手続を経れば、審理計画に従い実質的な争点を中心にした迅速で充実した審理をすることができるし、裁判員にも分かりやすい審理が可能になる」こと、とされる(寺崎嘉博「公判前整理手続の意義と『やむを得ない事由』の解釈」刑事法ジャーナル2号(2006年)2頁)。

そうだとすれば、公判前整理手続それ自体が長期化することは、やむを得ない場合があるのみならず、批判されるべき事でもないのではないか。このあたり、どういう意味で「異例」と書いているのかは、尋ねてみたいところではある。第一、まだ動き始めたばかりの制度に、通例とか異例とか、あるのであろうか。

2007年9月30日 (日)

事件報道に配慮を 最高裁参事官が要請 マスコミ倫理懇

リンク: asahi.com:事件報道に配慮を 最高裁参事官が要請 マスコミ倫理懇 - 社会.

事件報道に配慮を 最高裁参事官が要請 マスコミ倫理懇
2007年09月27日23時24分
 裁判員制度下での事件報道などをテーマにした、報道各社の「マスコミ倫理懇談会全国協議会」全国大会が27日、福井市で始まり、講演した最高裁刑事局の平木正洋総括参事官は、裁判員に「容疑者は犯人だ」という予断を与える報道をしないよう配慮を求めた。

「容疑者が自白していることやその内容▽容疑者の弁解の不合理性を指摘すること▽犯人かどうかにかかわる状況証拠▽前科・前歴▽容疑者の生い立ちなど▽事件に関する有識者のコメント」の6点について問題があるとの指摘があったという。

報道規制を含む裁判の公正を妨げる行為の禁止の問題は、立法段階でも、検討されたが、見送られた。ここでは、予断排除がいわゆる白紙主義を意味するのか否かの理解が問題となろう(拙稿・研修699号9頁)。そして、予断排除が白紙主義そのものではないとすれば、他の方策により予断排除(ないし公平な裁判所)の実現をはかれば足りる(ないしはからなければならない)こととなる。ここでは、職業裁判官による「説明」(裁判員法66条5項)や、裁判員選任時の不選任(同法34条4項、18条)による対処が極めて重要になるのではないだろうか。

2007年9月25日 (火)

鳩山法相「署名なしで死刑執行を」

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):社会ニュース-内外の事件・事故や社会問題から話題のニュースまで.

鳩山法相「署名なしで死刑執行を」
鳩山邦夫法相は25日の閣議後の記者会見で、死刑執行の現制度について「法相が絡まなくても、自動的に客観的に(死刑執行が)進むような方法を考えたらどうか。法相に責任をおっかぶせる形ではなくて」と述べ、法相の署名がなくても執行できるように制度を変更すべきだとの考えを示した。

別記事に拠れば、「判決確定後六カ月以内に法相が執行を命令しなくてはならないという法律は守られるべきだ」という、極めて形式的な発言もあったようだ。しかしこのレベルの議論をするのであれば、刑訴法475条1項を守ってください、というだけのことである。

また、立法論として言うのであれば、死刑についてその執行を慎重にする必要がないという主張であって、かなり大きな主張が、思いつきでなされた印象はぬぐいがたい。このレベルでいえば、「責任をとるのが嫌なら(=責任を「おっかぶせ」られるのが嫌なら)、法務大臣になるのを辞めたらどうか」というだけのことであろう。

2007年9月19日 (水)

大阪地検、取り調べ映像を証拠開示 公判前整理手続きで

リンク: asahi.com:大阪地検、取り調べ映像を証拠開示 公判前整理手続きで - 関西.

大阪地検、取り調べ映像を証拠開示 公判前整理手続きで
2007年09月19日
 大阪地検が、殺人未遂罪で起訴した男性被告の弁護側に対し、検察官による取り調べの様子を録画したDVD映像を証拠として開示していたことがわかった。

供述の任意性を立証する証拠として開示された模様。

広島市暴走族追放条例違反被告事件

リンク: 判例検索システム>検索結果詳細画面.

広島市暴走族追放条例(平成14年広島市条例第39号)16条1項1号,17条,19条は,憲法21条1項,31条に違反しない。

最(三小)判平成19年9月18日。広島市暴走族追放条例(平成14年広島市条例第39号。以下「本条例」という。)16条1項1号、17条、19条の各規定が文面上も内容上も憲法21条1項、31条に違反するとの主張について、いわゆる合憲限定解釈の手法により、合憲とした。この判決は、裁判官堀籠幸男、同那須弘平の各補足意見、裁判官藤田宙靖、同田原睦夫の各反対意見があるほか、裁判官全員一致の意見によるものである。

全文はこちら。

2007年9月18日 (火)

違法捜査認め無罪=押収大麻の証拠能力否定-東京高裁

リンク: 時事ドットコム:違法捜査認め無罪=押収大麻の証拠能力否定-東京高裁.

違法捜査認め無罪=押収大麻の証拠能力否定-東京高裁  公務執行妨害の現行犯で逮捕され、家宅捜索で車の中から大麻が見つかったとして、大麻取締法違反(所持)などの罪に問われた無職男性(44)の控訴審判決で、東京高裁の門野博裁判長は18日、違法な証拠収集を認め、一審東京地裁の無罪判決を支持、検察側の控訴を棄却した。

「未明に約3時間半にわたり所持品検査を求めており、任意捜査の限界を超えている」、「違法捜査の程度は重大で、令状主義に反する」とし、押収された大麻の証拠能力を否定した事案。東京高判平成19年9月18日。

2007年9月11日 (火)

弁護側、公判前整理に反対=連日開廷の負担懸念、地裁が説得-秋田

リンク: 時事ドットコム:弁護側、公判前整理に反対=連日開廷の負担懸念、地裁が説得-秋田.

弁護側、公判前整理に反対=連日開廷の負担懸念、地裁が説得-秋田
秋田県藤里町の連続児童殺害事件で、X被告(34)の弁護人が当初、公判の連日開廷による負担増を懸念し、公判前整理手続きの適用に反対していたことが8日、分かった。秋田地裁が説得したという。こうした経緯があるため、地裁が強い訴訟指揮をしにくくなり、起訴から初公判まで1年2カ月と同手続きが長期化した一因となったと指摘する声もある。

公判前整理手続が、裁判員制度に不可欠な連日開廷のための制度であるとすれば、それ自体が長期化することはやむを得ない面があることは、認識されなければならないだろう。他方、とりわけ弁護士過疎地域での公判の連日開廷には、弁護人の確保や移動等の面で、かなり難しい問題が生じうることも事実であろう。

2007年9月 9日 (日)

スイス人女性被告 再び勾留 東京高裁が決定

リンク: asahi.com:スイス人女性被告 再び勾留 東京高裁が決定 - 社会.

スイス人女性被告 再び勾留 東京高裁が決定 2007年09月08日06時21分
 東京高裁刑事5部は7日、覚せい剤取締法違反などの罪に問われ、千葉地裁で無罪判決を受けたスイス国籍の女性被告(28)を職権で勾留(こうりゅう)する決定をした。千葉地検が8月22日の判決を不服として同月27日に控訴しており、東京高検が、被告が国外強制退去処分となれば控訴審に影響が出る恐れがあるとして、高裁に勾留を求めていた。

先に触れたケースの続き。

地裁決定に対し被告人が抗告し、高裁がこれを取り消したところ(9月5日)、検察官が勾留を求め、高裁が勾留決定した(同月7日)模様。

2007年9月 6日 (木)

精神鑑定書の簡易化を検討 模擬裁判用に「モデル案」

リンク: asahi.com:精神鑑定書の簡易化を検討 模擬裁判用に「モデル案」 - 社会.

精神鑑定書の簡易化を検討 模擬裁判用に「モデル案」
2007年09月05日17時30分
 刑事裁判で使われる証拠や資料のうち、特に内容が専門的でわかりにくいと言われる「精神鑑定書」のあり方を変えようとする動きが出ている。きっかけは09年春に始まる裁判員制度だ。どうすれば審理に参加する市民にも理解できる鑑定書になるのか。精神科医と東京地裁の裁判官が作成した「モデル案」をもとに、最高裁は今後、市民や全国の精神科医の感想を聞きながら工夫を重ねていく方針だ。

アメリカで裁判所見学に行った際、DNA型鑑定の仕組みを専門家である証人が陪審員に対して公判廷で長々と説明しているシーンに遭遇したことがある。このようなやり方も一つの方法ではないか。

イギリスは超監視社会

(かなり旧聞に属すが、)Newsweek 2007年4月18号9頁。

世界各国の監視カメラの数を比較すると、イギリスの突出ぶりは明らかだ(数字は推定)。
420万 イギリス全土に設置されている監視カメラの数
650万 イギリスを除く西ヨーロッパ諸国の監視カメラの合計数*
300万 アジア諸国の監視カメラの合計数*
200万 オーストラリア、アフリカ、中東の監視カメラの合計数*
*資料:JP FREEMAN CO.

2007年9月 4日 (火)

「利益誘導で自白」違法

リンク: 京都新聞電子版.

「利益誘導で自白」違法
強盗傷害事件差し戻し審 京都地裁認定
 強盗傷害罪に問われた男性被告(24)の差し戻し審で、京都地裁(増田耕兒裁判長)が捜査段階の京都府警の取り調べについて「利益誘導したり、虚偽の事実を告げて自白させた」と違法性を認め、警察と検察の調書計7通を証拠採用しない決定をしていたことが、3日に分かった。

記事によれば、「認めれば起訴猶予になる」との利益誘導のほか、「共犯者2人がすでに強盗の意思を認めている」との虚偽を申し向けたいわゆる切り違え尋問も認定されたようだ。ここから、同決定は、「違法な尋問の結果、自白を引き出し」し、「任意性に疑いが残る」とし証拠排除した、という。

2007年9月 3日 (月)

裁判参加 被害者に公費弁護士

リンク: NHKニュース.

裁判参加 被害者に公費弁護士
刑事裁判で犯罪被害者やその遺族などが被告に直接、質問することなどができる「被害者参加制度」が来年始まるのにあわせ、法務省は、所得や財産で一定の基準を設けて、被害者が雇う弁護士の費用を公費でまかなう制度を、新たに整備する方針を固めました。

被害者参加制度は、この6月に成立したもの。もちろん、所得や財産の基準を設けるべきか(そのような基準になじむ問題なのか否か)は問題となりうるが、それを置くとすれば、所得や財産の基準を設ける際には、被疑者国選についての同様の制度が参考になるか。

2007年8月28日 (火)

異例の再拘置認める=無罪判決のスイス女性-覚せい剤密輸事件・千葉地裁

リンク: 時事ドットコム:異例の再拘置認める=無罪判決のスイス女性-覚せい剤密輸事件・千葉地裁.

異例の再拘置認める=無罪判決のスイス女性-覚せい剤密輸事件・千葉地裁  千葉地裁は27日、覚せい剤取締法違反などの罪に問われ、同地裁で無罪判決(求刑懲役13年、罰金750万円)を受けたスイス国籍の無職女性(28)について、異例の再拘置を認める決定を出した。

記事も指摘するとおり、東電OL事件(最決平成12年6月27日刑集54巻5号461頁)は、東京地裁が無罪判決を出したところ、(検察官が東京地裁に求めた職権による勾留状発付につき、地裁が職権を発動しない旨の判断をしたことを経て)東京高裁が訴訟記録到達後に職権により勾留状を発付した事案であり、本件とは事案を異にする。

東電OL事件最高裁決定は「第1審裁判所が犯罪の証明がないことを理由として無罪判決を言い渡した場合であっても、控訴審裁判所は……勾留の理由があり……必要があると認めうる限り、その審理の段階を問わず勾留することができ」るとしていたところ、本件のような勾留を認めるかどうかについては、多数意見は必ずしもはっきりしなかった。「控訴審裁判所は」とすることから、無罪判決を出した第1審が勾留することを想定していないとも読みうるが、他方、東電OL事件は第1審が職権発動をしなかった事案なので、当該事案との関係で、さきに引用したような表現となったとも考え得るからである。

さてどう考えるべきか。たしかに、東電OL事件をかたく読むと、上級審に訴訟記録が到達するまでは勾留し得ないこととなり、その間に逃亡・罪証隠滅が行われるおそれもある。このタイムラグを解消しようとすれば、今回のような勾留を認めざるを得ない。

他方、しばしば議論されてきたように、無罪判決を出しておきながら、同時に、勾留の理由を認めるのは、自己矛盾であるとも考え得る。

とすれば、今回のような勾留は原則として認められず、ただし、無罪判決が出されたことを勘案してもなお、無罪判決が破棄される可能性が相当にある場合に限られるというべきか(東電OL事件藤井反対意見参照)。また、この手の問題は、退去強制が絡むからこそ生ずる面もあり(酒巻匡「判批」百選8版は、そのような見方を否定されるが)、本来は、退去強制手続きと刑事手続の調整に関する規定を整備するべきなのではないか。

2007年8月27日 (月)

街頭防犯カメラ:1000台設置計画 警視庁八王